(寄稿)Vol.5 しばさんのフラ語で職訓&子連れでモントリオール
(文:しばさん…マレーシア時代からのPEQMONTREALの友人です。)
久々の投稿です。モントリオールに来てもう半年。学校の授業も面白くなってきて、そういう話を書こうと思ったのですが、先日ニュースが飛び込んできて、いろいろ思うところがあり、そちらを先に書くことにしました。(自分にも向けた辛口トークです、あしからず・・・)
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前にも書いたように、私たちのクラスは、専門学校とCSDM(フランス語教育委員会)のパイロットプロジェクトで、外国人を対象としています。当然、フランス語が母国語でない人が大半なので、先生も手加減してくれていますが、内容的にはローカル生徒と同じ事をやっています。クラス開講の直前に、フランス語で面接がありましたが、まあ無事クリア。で、今月から次期クラスが始まる予定だったのですが、定員割れで延期の末、開講中止になってしまいました。
ブログを読んでいる皆さんはよくご存じだと思いますが、英語で専門学校に行くと移民申請のために、フランス語能力の証明が必要となり、さらにイミグレの面接を受ける必要があります。しかし、私がケベック移住の準備を始めた去年初めの段階では、フランス語で専門学校に通えば、フランス語の証明は必要なく、面接に呼ばれる可能性はほとんどない、ということでした。ぶっちゃけ、学校さえ卒業すれば移民申請できる、という説がまかり通っていて、実際私のクラスメートの大半は、学校が始まる半年以上前にケベック入りし、語学学校に通ってから来ています。
しかし、数カ月前に、フランス語で専門学校に行っても結局は面接に呼ばれることになったらしい、という情報が入ってきてみんな大ショック!というのも、英語で学校に行くとフランス語の勉強を真面目にして証明しなくてはいけない、でもフランス語の学校に行けば、フランス語の能力は不問で移住に進める、という「フランス語から逃げるため」という本末転倒的な狙いで学校に来た人が多いからです。だから、自分を含め生徒のフランス語レベルは正直言って低いです。実際、「面接もないし、卒業以降はフランス語は使わないから、この1年半だけと思ってわざわざフランス語の職訓にしたのに!」と嘆いてるクラスメートも沢山います。
開講前の面接は何だったんだろう、と思うこともありますが、多分私たちはパイロットプロジェクトの第一期生として、トライアル的に受け入れられたんだろうなあ、と思います。で、実際私たちのレベルを目のあたりにして、次回のクラスはやはりある程度のフランス語レベルの生徒を入れた方が良い、ということになって面接をした結果、要求レベル(B1レベル)に達した人が少なすぎてクラス中止ということに。ちなみに先生曰く、私たちのクラス、A1とA2の中間の人が多いって(汗)。
じゃあ、私たちはとてもラッキーだったのか・・・というと、よく考えたらそうでもないような。というのも、「フランス語で職業訓練してます」と言うと、大抵は「フランス語できるんですね~」と言われます。まあ、誰でもそう思いますよね。いえ、できません。授業始まって5カ月だけど、まだ4,5単語の文を作れないクラスメートもいます。でも、世間からはフランス語問題なし!みたいに思われるし、当然イミグレの面接の際だって、「フランス語話せて当然でしょ?」と要求されるレベルがかえって高くなってしまうような。面接がない、という「免罪符」が無くなった現在、1年半だけフランス語で学校行って永住権を取る、という抜け道的な考えは通用しなくなったと思います。
正直言って、私もカナダに来る前は「とりあえず学校さえなんとかなれば」「フランス語で職訓した方がイミグレや就職で有利だろうし」的な考えでフランス語の専門学校に行くことに決めました。(あと、フランス語で理解できることは、英語でも理解できるので、せっかくだから、と一石二鳥を狙ったのもあります。)でも、実際学校に行き始めると、当然次のステップとして、就職や永住権が現実に視界に入ってくるわけで、その際に当初の目論見通り、フランス語での職訓の有利性を活かそうと思うと、学校の修了書だけではなく、それに見合う実力、世間のありがちな思い込みに影響を受けない程度の実力をつける必要があるなあ、と痛感しています。フランス語で職訓したんだから、就活でもフランス語できて当然と思われて、ひょっとして、抜け道どころか自らハードルを上げてしまったか?と思わないでもありません。
大辛口で書いてしまいましたが、フランス語で専門学校に行くのはお勧めしない、と言ってるわけでは全くありません。モントリオールは英語もフランス語と同格に通じますが、やはりフランス語ができる方が、仕事やプライベート、すべての面で世界が広がると思います。また、マルチリンガルな環境なので新しい言語を学ぼうとしている人も多いし、特にフランス語に関しては学習する機会やサポートは沢山あります。(これ、自分に一番強く言い聞かせてます)。そういった環境で、フランス語で職業訓練をして、その先に永住権が狙えるのは貴重な機会だと思うので、チャンレンジする見返りは大きいと思います。
ただ、繰り返しになりますが、私の学校の面接クリアレベルが上がったり、イミグレの面接が入ってきたりしているという事は、フランス語での職訓が、永住権の近道切符では必ずしもなくなったという事を理解する必要があると思います。当初書こうと思っていた授業の内容や、私みたいなIT初心者が授業についていけるのか、英語が中心のITをフランス語で学ぶこと等々の話はまた後日書きますね。
しばさん
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カナダ情報&モントリオール情報、フランス語情報など、週に一回程度、プラス他の方の経験談など折々投稿して、PEQの生の声を伝えていきたく思っています。
うまい話には、乗せられず、常に、自分の常識と情報を照らし合わせて、どんな情報を読むにしても文脈に隠れた真実を汲み取ることを意識してみましょう…なーんて、慣れない海外の情報だからむずかしいとは思いますが、自分の人生に最良の判断を下せるのは自分しかいません。
状況は常に変わっていきますので、PEQが本当に自分の条件に最適なのかどうか、必ず最新情報を一つ一つ確認して決めていかれることを強くお勧めします。
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