写真は、家族全員が大好きなOPIANOという韓国ファストフードのお店。ここのスンドゥブチゲ(豆腐のチリスープ)ときなこ(とあずき)のパッピンス―(かき氷)は絶品。韓国かき氷は最強だと思っている(笑)ちなみに、この日は長女が家族全員に自分の稼ぎでごちそうしてくれた。料理が普段の10倍も美味しく感じられた。(笑)
さて、PEQでCSQ(ケベックセレクション)申請をする場合、家族のフランス語のレベルは問われず、主たる申請者がB2のレベルに達していれば制度上何の問題もない。でも、ケベックで生活する時、フランス語が分かるとわからないでは生活の質に差が出る。お店などではバイリンガル対応しているところが多いとはいえ、メニューがフランス語だけだったり、電車のつり広告がフランス語だけということも多い。しかも、ケベック政府のインタビュー(がもしあれば)に際して、「家族みんながフランス語を話しますよ」と堂々と言えたら、説得力も上がるというもの。それで、前々からみんなでフランス語に取り組みたいと思っていたのだが、
You can take a horse to the water, but you can’t make him drink.(馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない)とイギリスの諺にあるように、やる気のない人を巻き込むというのは難しいし、無理強いすることで逆にフランス語嫌いにさせたくもない。
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ちなみに、我が家族のフランス語との関わりを紹介すると…
私 : フランス語学習歴1年5カ月目(はやっ!もう言いたくなくなってきた…)TEFAQ聴解テストB2、会話テストB1。弱みは文法力。英語学習した10代、20代前半に比べて、記憶力が断然落ちている。が、全部の単語が聞き取れなくても内容を類推する能力が、他の能力を超能力者並みに上回っている。(年の功ともいう)
長女 :(19歳大学生)フランス語学習歴4カ月。今A2/B1くらい。発音は抜群によい。学習した文法がほぼ確実に記憶でき、スピーキングに反映できる。
次女 : (15歳中学生) 英語の公立中学に通学。中1、中2と最初の2年間、国際学生にはフランス語の成績は成績表に反映しないため、ずいぶんと気楽に考えていた。お年頃もあり、「私が選んでケベックに来たわけじゃない」という思いで、フランス語に本腰を入れることを心理的に避けている模様。学校でのフランス語は去年までは申し訳程度。やる気のある子はみなチューターを雇って自分たちで勉強をしていたらしい。(うちはなし)今年は少しやる気のある先生に教わっている様子。レベルはA1。でも発音はよく、先生にも褒められるらしい。
夫 :広東語、北京語、マレー語、英語、日本語を話すポリグロットだが、広東語、北京語以外はそこそこレベル。年齢の影響もあってか、フランス語はなかなか頭に植えつけられない。特に発音と綴りが覚えられない。習ったことも3分後には怪しくなる。週に一回、教会のフランス語クラスに通っている。レベルは超初心者。
この顔ぶれで、みんなでフランス語を、といってもなかなか足並みが揃わない。しかも、大人や中学生のプライドを傷つけず、一方で既にペラペラ会話している長女を飽きさせずにみんなで楽しくフランス語を楽しむ方法はないものか?
そんな時に、フェイスブックで私がメンバーになっているフランス語愛好者のグループで、東京のカフェにてNHKテキストを利用してフランス語を読み合せするという、音読練習の会があるという記事を読んで、「これだ!」とひらめいた。うちの子たちはレベルはばらついていても発音は得意、とそれぞれが思っている。主人は発音の練習をしたい。私は文法のおさらいをしたい。これをそれぞれのプライドを尊重しつつやるには、自分で文章を作るために四苦八苦する、という場面を作らないのが一番。上の子は英語を教えるアルバイトをしていることから、語学の教授法自体に興味を持っているが、同時に、中途半端なレベルの非ネイティブがビギナーに語学を教えることをよくないと思っている。私も同じ思いだ。なので、私たちグループには、先生はいない。でも、語学習得について詳しい長女にファシリテーターを担ってもらい(というか、自然にそうなるんだけどね)、アプリのネイティブの発音と辞書の単語訳を利用しながら、みんなで会話文を読む。またパートナーになって’ロールプレイをするが、内容はテキストから離れない。つまり、ずっと音読をする。そして、使っているテキストは超初心者用だけど、長女のファシリテーション(じゃ、「二人で読んで」、とか、「あなたが質問して」、「あなたが答えて」、など。)はフランス語でしている。下の子は、その指示語をきっちり理解している。
みんなでテキストを選んだり、やり方を修正しつつ、今までに3回やったけど、3回目の夕べが一番楽しかった。
昨日は夫が、
「これからこのアプリをiphoneに入れておいて自分でも練習するよ」といい、下の娘は音読の合間に簡単なことは姉とフランス語でやり取りするようになり、フランス語に対する敷居がものすごく低くなってきている。上の娘は得意のリーダーシップを発揮して簡単な単語を選んでの進行役をしながら、語学習得に関して英語教育で培ったことを実践する場になっているし、全部をお膳立てした私だって、みんなが楽しんで続けていければものすごいうれしい。
たまたまケベックを選んでしまったことから、家族を巻き込んでのフランス語学習をすることになったのだけれど、これも、思いがけない副産物で、みんなが楽しく恩恵を受けることができれば、また次の新しい世界が開けてくる気がする。
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