モントリオールで、学生の身分でクレジットカードを作るのは、思ったほど難しくない。ただ、作った後にどう活用するかって結構重要だと思うので、今日はその辺の体験をシェアしてみたい。
目次
カナダでクレジットカードを作る理由
日本のカードを持ってきているのに、わざわざまたカナダでクレジットカードを作る必要があるのか、と考える人ももちろんいると思う。もちろんカナダにどのくらい滞在する予定なのかにもよると思う。また、私の学友まっすぐな男Dの様に、クレジットカードのシステムを信じないために「大事な支払いは現金で」を貫きたいハードボイルド(?)な人もいるのかしら(笑)
半年や1年くらいの滞在で帰国予定なら、わざわざクレジットカードを作らなくても、日本のカードを使って日本の口座で引き落としで十分かも知れない。でも、このブログを読まれている方でPEQのプログラムで職業訓練その他ケベック州の学校で学生をしている場合、移民することが第一目標にあるのであれば、クレジットカードは作っておいた方がいい。
クレジットカードのクレジットとは「信用」の意味。クレジットカードを上手に運用することで、あなたのカナダでの信用度を上げることができる。海外で自分の信用を上げる方法って、そう多くはないと思う中で、クレジットカードは比較的誰にでも開かれた信用度アップの道ではないだろうか。実は、私はよく知らなかったためにこれに失敗したクチなので、私と同じ失敗をしないためにも、クレジットカードの運用についてはよく知っておく必要がある。
では、クレジットカード取得までの手続きをおさらいしよう!
まず、銀行選び
学生向けや、海外からの新しい住民のパックなどを用意してくれている銀行が結構あるので、そういう中から銀行をチョイスするとスムーズだ。私はCanada TrustとBMO(Bank of Montreal)が最初の居住先近くにあったため、その二行に予約を取って話を聞きに行った。細かなところで違いがあったものの、全体でいうとそこまで大きな差がなかった。
どちらかというとCanada Trustの方が外国人向けのサービスが充実している感じはあったが、最終的に私はBMOを選んだ。理由は、BMOの支店が自分にとって便利なところにあったこと、そしてここに来た当時はとにかくCSQ取得のため、ケベック政府へのアピールになることは何でもやるつもりだったので、モントリオールに骨をうずめる感がありそうな(笑)、名前に”Montreal”と入っているBMOをチョイス。
しかし、現在はBMOの口座はそのまま残しながらも、給与振り込みその他はサービスがより良いと思われるRBC(Royal Bank of Canada)を使っている。
次にアポ取り(苦笑)
カナダでは、銀行で何かするためにはまず予約を取らないといけない。最初の書類記入などはオンラインで済ませることができる銀行がほとんどだが、最終的に身分証明をしたり、カードの発行をしたり、担当者の目の前で書類に署名したりするのには、先にアポを取ってから銀行に出かける必要がある。アポは、オンライン予約の他、カスタマーサービスの電話受付でも可能。
口座開設と共に、クレジットカードをリクエスト
これも、オンラインで済ませることもできるが、口座開設と同時にクレジットカードを希望する旨を伝える。学生の間は、選べるカードはあまり多くない。私は、利用金額の何パーセントかをキャッシュバックしてくれるカードを選んだが、他にマイレージポイントがついたりするものも選択可能。
学生の間は、ある程度の金額を銀行口座に生活費として入れておくと思うが、そのようなある程度のまとまったお金が銀行口座に入っていれば、収入がなくてもクレジットカードは作ることが可能だ。必要なのは、銀行口座に残高があること(最低限度の基準は銀行にもよると思う)、学生ビザをもっていること。ちなみに、私が口座を開設した2016年当初の記録だと、最初の預金額は5000カナダドルを切っていたが、クレジットカードは発行してもらえた。
クレジットカードの使い方のコツ
次に、クレジットカードを何気なく使うというより、信用度を上げるためのツールとして賢く使ってみようという提言。
信用を積み上げるって大事
私が口座開設した当初、クレジットカードの利用限度額はたったの1000ドルだった。家賃だけは小切手で払っていたが利用明細書を家計簿代わりにするために、家賃以外の生活費をすべてクレジットカードで支払おうと思うと、1000ドルではとても足りない。
もちろん、デビットカードもあるので、そちらからも支払えるんだけど、どうせならせっかくのキャッシュバックを活かしたい…と思うので、いつも1000ドルの上限ギリギリに使ったり、時には計算を間違えて上限を超えてしまってカードストップになってしまったこともあった。
しかし、この使い方は賢くないことが後で判明。金融機関は情報を共有していて、その人の「お金の使い方」はクレジットスコアという形でモニターされている。
自分の信用度を上げるためのクレジットカードの正しい使い方は、「常に限度額の4割以下程度しか使わないこと。例えば、1000ドルしか限度額がなければ、毎月3~400ドルの支払いに限定してカードを使うとよい。限度額を頻繁に超えたり、支払いが滞ったりを繰り返すと、「金銭管理ができていない人」の烙印を押され、限度額はなかなか上げてもらえない。家を借りる際に大家が確認のために取る「クレジットチェック」で支障が出る可能性もある。
また将来、不動産購入その他でまとまった資金を借り入れたい時にも、金融機関があなたに付けているクレジットスコアが高くないと借り入れ可能な額が低くなってしまう可能性がある。金融機関のクレジットスコアは要するにお金の使い方がしっかりしているかの成績のこと。
私は、学生時代に上に書いていたように上限ギリギリまで毎月使い続けた。その結果、卒業後就職してそのBMOに給与振り込みの手配をした後で、クレジットカードの限度額を引き上げる様リクエストしたが、なんと2回もリジェクトされた。
その後、それなら他の銀行でカードを作ってやれと思い、RBCにも口座を作って給与振り込みをそちらに動かし、クレジットカードを申し込んだら、「あなたはすでに他の銀行でカードを持っているからできません」とまた断られた。
それで、さすがに、私のカードの利用の仕方がいい加減だったせいなんだなと悟り、クレジットカードはあきらめて携帯代、インターネット料金と電気代の支払いに限定。それ以外はほとんどデビットカードから支払うようにした。もうクレジットカードなんか要らないくらいだわ、と思っていたら、ある日元のBMOから頼みもしないのに限度額引き上げの通知が来た(笑)。欲しい時はなかなか得られないのに、あきらめた途端にこうなるんだね。
たまには限度額を超えるお買い物も大丈夫
上の話とは全く逆になるが、たまに大きな支払いをする時にクレジットカードを利用したいことがある。例えば、家族分の航空券を一気にオンラインで購入する、でもそのサイトではデビットカードは使えないという時などに、限度額1000ドルでは絶対足りない。そういう場合は、カードを発行している銀行の口座から、クレジットカードの口座に振り込みをして必要額を入れておけば、限度額を超えたクレジットカードからの支払いが可能になる。これでイザという時には大きなオンラインショッピングでも対応できる。
今回は、カナダのモントリオールでクレジットカードを作る時、また日々の利用法について、これまでに実感したことをまとめてみた。カナダでは現金払いの習慣がどんどん減ってきているので、クレジットカードを上手に利用して、生活を便利にそして同時に信用度アップを図っていこう!
本日のカバー写真 : 先日友人と訪ねたこじんまりとした居酒屋、Noren。5:30pmの開店時間に着いたのに、カウンター席は埋まっていて、窓際の席を取った。席待ち中でも飲み物のオーダー可。日本人よりはそれ以外のお客さんに人気があるっぽい。雰囲気も良く、料理もあっさりとすっきりとした感じで美味しい。予約はできなくて先着順だった。二人で飲む感じに向いてるかな。
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