PEQ Montreal
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フランス語学習

面白いから、フランス語映画。

写真は、フェイスブックに記録として入れている、今まで見たフランス映画(ケベック等フランス語の映画含む)の数々。フランス語を勉強しだしてから、意識してフランス語の映画をよく見るようにしている。元々ハリウッドよりもおしゃれな会話が多い感じの比較的低バジェットの映画が好きな私は、エスプリの利いたフランス映画はいいなあって思うことが多い。

では、私の好きなフランス語映画3作をご紹介したい。と言っても、これまでに見た映画は24本なので、その中の3本だけどね。(笑)

まずは、La Belle Verte (美しき緑の星)。のっけからかなりインディーな感じの映画だ。これは、異星から見た現代の地球の話で、宇宙には地球外にはるかに高文明を生きる異星人(見た目は地球人とそっくり)がいる。彼らは貨幣経済を排除(物々交換に戻っている)し、テレパシーで遠隔地と通信し、菜食している。体が大変柔軟で何百年も生きることができる。そんな異星人が、久しぶりに地球の偵察をしてこなければいけないのだが、地球は野蛮すぎて誰も志願者がいない…と思ったら、一人の女性が手を挙げる。彼女は実は秘密なのだが地球人とのハーフなので、自分のルーツである地球をこの目で見たいと思っていたのだ。彼女の行く先々で、人生を大切にせず、ただ効率だけを優先している地球人たちが高文明のパワーで「切断」されて、本来の自分を取り戻すけれど、それは地球の常識ではちょっとおかしい、というのが面白い。この映画は恐らくあまり主流な映画ではなく、フランスでも知っている人が少ないのではないだろうか。でも私には本当に面白かったし、人類の未来という壮大なテーマを考える時に、ひょっとしたらこれはコメディの形になっているから危険視されないけれども、かなり厳しい現代社会批判になっているのではないか。私の中ではとても大切な映画だ。なので、時々見直している。その上、コメディとしてもハイレベルだと思う。

2本目は、タイピスト!(Populaire!)これは実話に基づいた話で、その昔、ようやく社会参加し始めた頃の女性の花型職業だったタイピストの世界チャンピオンに向けて特訓するスポ根ドラマみたいなロマンティックコメディで、主役の女の子が、ちょっとキャメロン・ディアズ似のとってもチャーミングな女優(デボラ・フランソワ)で、彼女がホントにかわいくてマシュマロみたいで(笑)初々しいお色気を感じさせてくれる。一方、彼女のボスで、コーチになるロマン・デュリスの屈折した大人の魅力、この人は他に似た人がいない、独特の雰囲気を持っていて、癖になりそうだ。

3本目は、奇人たちの晩餐会(Le Dîner de cons)残念ながら、日本語字幕のついた予告編がどこにもないようなのだが、本編はがんばれば(笑)日本のオンラインのサービスで有料のところで映画本編が見られるサイトがあるようだ。(大抵最初の一カ月が無料になっているので、それを利用するのもいいと思う)英語の字幕であればyoutubeにもある。この映画は、フランス映画がおしゃれだという私の思い込みを崩してくれた、素晴らしいコメディだった。出版業界のエリートと、その友人たちで有力者たちの集まりが、毎週水曜日に開くディナーに招かれるのは、選りすぐりのおバカさんたち、彼らはそのディナーがおバカ選手権だと気づかずに招待されている。しかし、ある日、その週のチャンピオンの最有力候補とされたピニョンの登場により、彼を招いたエリート、ピエールの人生はジェットコースター並みに翻弄され始める…といった話。びっくりするのは、この映画の雰囲気が、日本の古いコメディみたいなネバネバ感があり、決しておしゃれではないこと。まるで松竹の昔の喜劇を見ているかのようだ(といっても、本当に松竹喜劇をたくさん見ているわけではないので、あくまでイメージだけど)人間って、本質的なところで似ているなって再認識する。

この映画はフランス人にとっては”le film culte”(定番で、毎年のように再放送されていて、知らない人はいない)というものらしい。私は今、この映画を教材にして表現を細かく読んでいる。ものすごいいい脚本なのだ。ちなみに、最近では脚本(サブタイトル)は簡単にダウンロードできる。フランス語と英語の字幕をダウンロードして、わからなかったら英語を見るようにしている。まだまだほんの少ししか進んでいないけど、元々映画好き、舞台好きなので、こういう勉強だったら楽しくできそうだ。

 

ちなみに、たまたまフランスの映画ばかり出してしまったが、ケベックにも面白いコメディがある。

大いなる休暇(La Grande Seduction)は、私が、フランス語のクラスで見た初めてのケベコワ映画だった。人里離れた島にお医者さんを呼び寄せるために、村人がみんなで大芝居を打つ話。飾り気がなく、素朴でちょっとほろっとさせられる1作。これも何度も見た。

他にも、一つ一つ、きりがないくらい好きな映画があるのだが、今回はこのくらいで。ちなみに、フランス語の勉強のためにフランス語字幕で見たいという方に信じられないくらい素晴らしいサイトがある。

http://filmfra.com/

ここは、ストリーミングでフランス語字幕付きのフランス語の映画がたくさん見られる、宝箱のようなサイトだ。今まで、あまり考えずにこの中から映画を選んでみたけれども、今のところ全部面白い。中にはアメリカ映画の吹き替え版もあるので、できればそれは避けて、フランス語圏のものから見た方がいいと思う。口の動きが言葉と一致しているし、文化的なものも一緒に体験するために。

といったわけで、私はすっかりフランス、そしてフランス語映画のファンになってしまった。この楽しさを多くの人と共有できたら幸せだなあ、と思う。

 

ABOUT ME
ちえ子
カナダ在住。モントリオールで日本語教師とゲーム業界での仕事の二足のわらじで活動中。高校生、大学生との親子留学→PEQ(ケベック経験プログラム)で永住権取得。TOEIC 960点、実用英語検定1級、フランス語公式テストTEFAQB2合格。過去にクアラルンプール(マレーシア)で通訳、ロンドン(英国)で商社勤務経験あり。趣味はジャズヴォーカル、City Pop(1970-1980年代日本のニューミュージック)、コメディ映画鑑賞。イチ推し芸人はオードリー若林さん。
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