ケベックのPEQ(ケベック経験クラス)で永住権を取得する前段階として、ケベック州でCSQという資格を得る必要がある。
そのための必要条件は、フランス語だ。フランス語を、1年から1年半かけてB2というレベルに上げなければならない。
B2は中の上くらいのレベルだそうで、どのくらい難しいのかはよくわからないが、まあ日常会話はなんとか、というレベルだと思う。ただし、カレッジが主催するフランス語コースを修了すれば、公式のテストは免除になるらしい。そのコースが、カレッジの学費とは別に4500ドル(本日のレートで365,000円也)だそうだ。これって、資格をお金で買うってことなんだな、多分。とはいえ、お金だけの問題だけじゃなく、週に4日、カレッジの勉強とは別に夜学でフランス語に通うのは、第一今寒いし(笑)、それに娘を夜の間ほったらかし、というのも忍びないので、今の私にはありえない選択だ。しかし、まだ普通に公式のテストに合格する、という道も残っている。まずは1,2ヶ月ほどオンラインのコースやスカイプレッスンで何とかできないか、試してみることにする。それで無理だとわかれば、相方が合流する3月頃から、夜学も始めることにする。
これからフランス語を勉強する、というと「まあ、よくやるねー。」っていう反応が返ってくることが多い。確かに、マレーシアに17年もいて、マレー語も、北京語も、広東語もできるようにならなかったのだから、身の程知らずなのかもしれない。
でも、なんか、できるような気がするんだよね。
マレーシアでは、なんだか英語がそこそこできることにすがって、甘えていた気がする。自分の快適ゾーンから出て行こうとせず、英語で話してくれない人とは深く関わらないままでいた。このことは、最近激しく後悔している。でも、多分その快適さもわたしには必要だったんだろうね。生活の場だったし、やっぱり心地よく生きたかったんだよね。
ただ、ひょんなことで、Benny Lewis他、多言語話者たちのYoutubeビデオを見てから、なんかそんなに構えないで、下手でも何でもしゃべってみたらいいのかもなあって、言語を見る目が変わっちゃったんだよね。日本人的な、できなくて恥ずかしいっていう感情を消せたら、もっと早く上達できるんじゃないかってね。これは、自分の心がけを直せばすむことだしね。
で、マレーシアでの最後の2ヶ月間ほど、少しフランス語に触れてみたんだけど。いやあ、楽じゃないわね。名詞に性があったり、動詞の変化とか英語とは比較にならないくらい面倒だし。
で、今でもなかなか話せないんだけど、少しやってみて気づいた。わたし、何も知らないわけじゃないなって。
まず、英語を長ーく学んだり、教えてたりしてきて、文法とは何ぞやってことや、文の構造とは何ぞやってことが経験としてわかってる。つまり、言語を学習する時の道筋みたいなものがなんとなくわかっている。そして、単語+人生経験だ!これらがほんっとに助けになる。
例えば、写真に出てくる、Bien Agiter!
Bienは日本人もよく知っているトレビア~ンのビア~ンの部分だ。Tres Bienは、Very Good /wellのこと。agiterは、ちょっとコツがいるかもしれないけど、なんかagitateに似てないか?agitateは確か、攪拌とか、かき混ぜる時に使うから…それに、この豆乳の注ぎ口に書いてあるってことは…、そうだ、「よく振ってね」(Shake Well)って書いてあるんじゃないか!
っていうような、推測ができるような言葉が、フランス語にはよく出てくる。多分、発音は恐ろしく英語とかけ離れるけど、とりあえず、意味がわかるっていうのは重要だ。なんか、取り付く島はあるよねって気がするのが大事。
自分自身のフランス語の成長を見るため、スカイプのレッスンは録音している。今日は、15分間だけだが、フランスにいるネイティブとしゃべったよ。やっぱり、わからないことが多すぎて英語も使ってしまったけど、次回月曜日に再挑戦する時には、今日できなかったことを練習して、少しだけましになっていようと思う。言語習得って、この積み重ねなんだよね。そして、その言語の話者と会話することで、モチベーションも上げ続けられる。だから、下手でもしゃべり続けなきゃダメ。
しゃべれなくても、なんかもう既にフランス語とはお友達っていうか、妙な親近感を感じている。「なんだかわたし、いけそうな気がする、」のである。