写真は、Blanche du Paradis(天国の白)という名のヴィットビール(白ビール)。ヴィットビールとは、元はベルギー産で、小麦(麦芽ではなく小麦そのもの)を使って発酵させたビールに、コリアンダーとオレンジピールを加えたものだそう。こちらのビールはケベックのBrouepub(英語はBrewpub、自家製ビールを醸造するパブのことなんだって)のひとつ、Brasserie Dieu du Ciel!d製。意味は、「神は天に!」ということなんだって。
実は、まったくビール通ではない(笑)普段ラガーばかり飲んでて、しかもお願いできれば ラガーシャンディ(ビールのジンジャーエール割?)にしてもらっている私は、ビールは小瓶一本(またはハーフパイント一杯)程度ですっかり気持ちよくなってしまうとっても経済的なタイプだ。飲むと、さらにポジティブ度がアップし、普段よりさらに意味不明なことを楽しくしゃべるような飲み方だw。
そんなビールのことを何も知らない私が飲んだこの一本の感想は、「気持ち味濃いけど爽やか」とでもいおうか。一見癖のある風を装っていながら、話してみたら意外と付き合いやすい、そんな友人のイメージでもある。オレンジピール、コリアンダー(ずいぶんアジアンな感じw)が入っているという種明かしを聞いたので、道理でなんか知ってる味だ、と思ったけど、私の舌ではそのなじみの味が何だったのかは判別できなかった。
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最近、上の娘は日本人のお友達作りに励んでおり、日本人の集まるイベントに結構関わったりしている。そんな中、先日あるイベントで自己紹介していたら、相手の方が、「あれ、もしかして、お母さんブログ書いてませんか?」と聞かれたという。なんとこのブログを読んでくださっている方と二人も、娘は出会ったそうな。
このブログの記事の内容からいって、やはりPEQにちょっと興味のある方が訪ねてきてくれていることが多いようだ。いやはや、ありがとうございます!
私も、日本人の集まる場所などに行くとたまにブログを読んでてくださる方に出くわすことがある。なぜ、ブログを書いていることが明るみに出るかというと、自分を紹介する時に、「マレーシアから来ました」と入らざるを得ないからだ。マレーシアにいたことは自分のアイデンティティの中でとっても大きく、外せない。そして、モントリオール在住の日本人で、マレーシアに住んでいたことがある人といえば、多分私と、私の友人のしばさんくらいしかいないはず。(笑)でも、「マレーシア」って単語を抜きで自分を語ることは、ほぼ無理なんだよね(笑)
こんな時、その後の話の展開が本当におかしなことになる。
PEQ 「わたし、コンピュータの職業訓練をしていたんですけどねー…」
Aさん(仮)「あ、知ってます…」
PEQ「はっ、そうですよね、書きましたよねー…(無言)」(笑)
私にとっては初めての相手なので、一からいろいろ自分のことを説明しようとするのだが、私の周りで起こった出来事はたいてい、ブログに書いてある。話が弾まないこと、おびただしい(苦笑)でもいくらブログを読んでくれたからといって、2年半ぼちぼちと書き続けているのだし、自分でも書いたことを忘れたりしているのだから(笑)いや、ひょっとしてこの部分は読んでないかもしれないし、などと確認しながら話を進めていく。ほんとに変な感じだ。
元々ブログを読んで共感してくれているという方には波長が合う人がとても多い。もちろん、PEQの生の情報自体がとても少ないせいもあり、情報収集の1方法として読んでくださっている方もいるのだが、どちらかというと読み物というか、小説を読んでいるかのような感覚で楽しんで読んでくれている方もいる。ブログを読んでメールで連絡をしてくれたりして、そこから意気投合してしまってずっとお付き合いが続いている人もいる。これは、PEQをしている人でもそうでない人でも関係がない。まさか、ブログを書くことでお友達を増やすことまでは期待していなかったので、これは本当に貴重な出会いをブログから得ているといえる。
あと、ブログによく失敗談を書いたりするのだが、そうすると、「こうしたらうまくいきましたよー」なんて正しいやり方を速攻知らせてくださる方もいる。これは本当にありがたい。PEQのプロセスは私にとってもすべてが初体験なので、もちろん多くの失敗もしながら進んでいる。今は、ブログを通して知り合った人、またそれ以外で知り合ったPEQの仲間の中に自分より先に進んでいる友人もいるので、そういう友人に教えてもらったりもできるようになったのだが、元々ここに来る前の手続きなどは、全部自分でしていたので、本当に闇の中をたった一人で突き進んでいる感じだった。それに比べたら、今はお互い助けたり励まし合ったりして進んでいけるから、大変心強い。
私にとっては、モントリオールに来ての新生活自体が、「人生最後の一大冒険」のつもりだったので、その時々思ったことを忘れないように、自分の忘備録のつもり(昨日したことさえよく忘れるのだから、むしろ必須だよね(笑))、また後で家族の誰かが、私がどんな心境でこの大冒険を進んでいったのかを振り返りたいと思った時に読めるように、との思いもあってこのブログを始めた。今のところ、上の娘だけは私のブログを欠かさず読んでくれる読者さんらしい(笑)が、夫や下の娘は特に日本語ということもあり、読もうとはしていないようだ。まあ、それはそれで気楽でいいし、いつか何かでその時のことを思い出したかったら、ここにあるからねー、とも思っている。
…子供の頃から母に、「情けは人の為ならず」と教えられ続けていた。このブログも一番の動機は、(私の後からPEQをしようかと考える人、またはすると決めた人に、実際に経験者からの情報を提供できればいいな、誰かの役に立つかもしれない)との思いで始めたのだが、結局今振り返ってみれば、このブログを書いていたからこそ得られたかけがえのない仲間や、その仲間たちから集められてくる情報のことを思うと、結局、今回も母の言う通り、誰かのためにと思ってしていることでも、自分に返ってくることは計り知れないと思う。
そして、今思うこと。このブログの一番の読者は、実は「わたし」なのかもしれない、と。
ここに来てからあった顛末を、すでに時々振り返って読んだりしている。2年前の自分にまた励まされて、(よっしゃー、またがんばるか)って思うことも多い。なにせ波乱万丈、色々あったからねー。(笑)