PEQ Montreal
モントリオールで親子留学・海外就職・永住してみた(2019年完了)
カナダ(モントリオール)生活

カナダーコロナウィルスの影響は?渡航は大丈夫?という質問について

新型コロナウイルスのカナダへの影響は?

WHOの発表によると、『3月1日午後4時時点で、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者数は87,161人、60か国で確認されています。』とのことだ。

これから、カナダへの渡航を考えている方に、「これからカナダに入国って問題あるでしょうか?」と現地の感触を質問された。これについては3つの観点から考える必要があると思う。

1.海外渡航によるリスク

1つは自分または家族が、移動によって感染するというリスクがあるのか?ということ。

でも、これは、日本の感染リスクが世界の上位となってしまった今、海外に渡航したからと行ってリスクが高まるとは考えにくい。逆に、今日本に帰国するのは見合わせてキャンセルしている人が多い。

2.感染源になるリスク

2つ目に、日本からここに来ることで、周囲の人に感染させてしまうリスク。

現在まで、カナダでは日本・韓国・中国・イタリア・イラン等を含む高レベル感染国からの入国を制限する等の措置はしていない。

(UPDATE: 3月3日現在、カナダは日本に対し「感染発生確認国からの帰国者には14日間の自己モニターを要請する。」との対応に変更している。)

実は、3月半ばからモントリオールでスケートの世界選手権大会があり、今のところ日本含み世界からの選手や応援者が入ってくる予定のようだ。ずっと大らかに対応してきているカナダ政府だが、例えばもし、このようなイベントの後に急に感染者が増えた場合、その後に海外からの入国の制限が始まる可能性がないだろうか。2月29日掲載の領事館の記事によれば、現状は以下の通り。
『カナダ国内においても,これまでにOntario州及びBritish Columbia州で複数の感染例が確認されているほか,27日夜,当館管轄のQuebec州においても同ウイルスに感染したと推定される最初の症例がケベック州保健大臣によって発表されました。』
(https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMailDetail.html?keyCd=79626)

3.人の心の中の不安というリスク

3つ目、そして一番気になるのが、日本、中国等アジアからの感染が多く報道されている中、それが人種差別という形で実生活に影響が出ていないか、ということ。
例えばフランスの例みたいにアジアオーナーのレストランに変なグラフィティを書かれたり等のあからさまな人種差別的な事象は、カナダでは見聞きしていない。

それでも、ここにいるアジア人として、そういうことになって気まずくなるのも嫌なので、現状私達「カナダ在住アジア人」は人知れずものすごく気を使っている人がほとんどなのではないかと思う。

マスクも使いにくいという皮肉

例えば、私の場合、2月はじめに風邪を引いた(と思う、新型コロナウイルスじゃなかったと思う…)

普段だと、空調されたオープンスペースのオフィスでゲホゲホやっているのも周囲に迷惑なので、私の場合は誰も他にしている人はいなくてもマスクを着用する。

何もない時だったら、マスク自体が珍しいものでも、髪が赤色でも青色でもレインボーカラーでも他人が何も言わないのと同じような感覚で、干渉はされない。

でも、2月のはじめにコロナウィルスの話がニュースになった頃から、「アジア人がマスクをしている」ことの方が怖がられる”気がして”しまい、その時は早々に出勤を諦めて、自宅待機した。普段なら間違いなく仕事に行くレベルの症状だったのに。

今なんて、オフィスで咳をしている人がいると、予防のためマスクをしたくなるが、逆につけにくい。これは、誰かに何か言われたわけではないけど、アジア人として余計な詮索をされるのがいや、という気持ちが働いてしまう。

自宅待機という選択肢

また、他の例でも、最近日本に帰省して戻ってきた日本人の方が、自主的に2週間自宅待機してそれから職場復帰したという話も聞いた。

こういうのは周囲にとやかく言われる前に自主的に行動して問題の芽を摘んでおくという行動なんだと思う。

また、国際的な企業の場合、もうハイリスク地域からの帰国後は、2週間の自宅待機がルール化されているところも出てきている。

感染経路は調査される

ちなみに、感染者が身近に出た場合は、感染経路の調査がある。つい先日、モントリオールで初めての陽性者が出て、その方が行った病院にたまたま来ていた人にまで接触の可能性のお知らせが来たようだ。

というわけで、目に見えないウィルスだからこそ、周囲の人の感情にも気配りする必要があるわけで、なので、もし今私が日本からこちらに渡航しなければいけない状況だとしたら、やはり、少なくとも2週間の自宅待機をして、外部との接触を最小限にする(公共の交通機関を使わず車移動、外出せずデリバリーで必要品を確保など)だろうと思う。

やりすぎと思う人もいるだろうけど、目に見えないものと戦う時には、心配の芽を摘んでおくのが最良の方法だと思うからだ。

それに、家にはたまたまハイリスクの者がいないが、そういう守ってあげるべき人が家族にいる人にとっては、「心配」というよりも「脅威」であることも忘れてはいけない。

この件については色々意見が分かれると思うが、一海外在住者の個人的意見として、ここに書かせていただいた。
最後に、ここまで私見をまとめるために意見を色々聞かせてくれた友人たちに感謝!

今週のカバー写真は、先日冷やかしで行った不動産の内部の様子。日曜日に開催されたオープンハウスはとても盛況だった。

ちなみにこの日に見たのは3階建て6ユニットをまるごと売っているもので、最近のモントリオール島内としては結構破格と思われる、930,000ドルの値段がついていた。

この後買い手がオファーを出すんだけど、見に来ていた人の数を見ると値段は釣り上がりそうだった…

ABOUT ME
ちえ子
カナダ在住。モントリオールで日本語教師とゲーム業界での仕事の二足のわらじで活動中。高校生、大学生との親子留学→PEQ(ケベック経験プログラム)で2019年に永住権取得。趣味はコメディ映画鑑賞、日本のお笑い鑑賞。時間があると動画編集と日本語の音声教材づくりを楽しんでいる。

POSTED COMMENT

  1. Jun Shirai より:

    ご無沙汰しております。10年ほど前にクアラルンプールにてお世話になりました、Jun Shirai です。今カナダですね。ご活躍何よりですね。私もカナダに従妹がいるので、バンクーバーには何回も行きました。サーモン釣りも楽しみました。良い国ですね。今回のコロナウィルスでは、日本のクルーズ船での検疫の甘さや潜伏期間が長いことなどから、なかなか収束のめどが立たないのが課題ですね。日本は今は動かず我慢の姿勢。お気を付けて!!

    • ちえ子 より:

      白井様

      こちらこそご無沙汰しております。もう10年にもなりますか!その節はご用命いただきありがとうございました。

      本当にカナダは良い国だと思います。日本ではコロナウィルスによる経済への影響がどのくらいになるか、心配ですね。

      今のところカナダではコロナウィルスのリスクは低いと判断しているようですが、ここ数日で、高リスク国から帰国してきた人への2週間の自宅待機を求める企業や教育機関が多くなりました。

      一日も早く収束することを祈っております。

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