抗議文の件が、ある程度決着がついた。
先生の中に1人だけ、苦情を訴えても、改善してくれないどころか、逆に 学校に抗議した事を恨みに思ったらしい人がいた。割と年配の男性だった。ちなみに、この先生の授業は、スクリーンにテキストを映して、光速で(笑)テキストを読み上げるか、その先生の失敗談とか、雑談のようなものを聞かされるかのどちらかで、要点が何なのか、ここで学ぶべき重要事項は何なのか、一切が闇だ。午後のクラスは12:30pmから3:30pm近くまで。途中の20分間の休憩がなかったら、気が遠くなるか、爆睡するしかない。これが毎日続くと、自分が何のためにここにいるのか、本当に情けない思いになった。
授業中、自力でテキストを読んで少しでも役に立つ知識を身につけようと思うのだが、何せ目の前で光速で先生がテキストを音読するので、音が邪魔して自分のペースで何かを理解することもできない。最後には、(通訳の練習でもしてやれ)と思って、先生の言っていることを同時で日本語に訳して小さい声でつぶやいてみたりもしていた。おかげでその時は眠くならずに時間が早く過ぎたけど、集中がいり、疲れるので、毎日3時間ぶっ通しでできることでもない。(笑)
またそのモジュールの半ばで、きついテストを与えられ、なんとクラスの3分の2が不合格で、再テストを受ける事態になった。(合格最低基準が80%って、高すぎだよね?)職業訓練学校で、こんな事態が発生するとは夢にも思わなかった。
わたしは、かろうじて残りの3分の1に入れた\(^o^)/のだが、気持ちは全然晴れない。なぜって、そのテストは、オープンブックといって、ネットも教科書もテスト中に開けてよい形式のもので、私はクラスで身につけた知識で合格したのでなく、ただ、他の子達よりも少し検索が早くて、英語の文章が理解できる、ただそれだけのことだった。合格したにはしたけど、3時間もの間不毛な検索レースをして、しかも、自分の答えが正しいのかどうか、まるで自信が無かった。それというのも、この先生は、自分が決めた答えから少しでも外れていたらポイントをくれないのだ。
テストの前も後も、何かをしっかり学んだという実感がまるでない…
前回、学部長に抗議に行ったときに、この先生を担当から外してもらうようにお願いしたが、それを確実にするために、私たちクラスの生徒も、先生の評価をして、取りまとめて学部長に提出することになった。
ところが…
先生のことを文句はいうけど、みんななかなか動かない。ランチの時間に、キャンティーンで、とりまとめをしていたリーダーのDが、用紙を配るが、英語で書くのも面倒だし、またこの前抗議に行った人たちがなんとかしてくれないか、みたいな態度で、みんな一旦紙を脇によけて、ランチを食べ続けている。
こういう時はお世話係PEQちゃんの出動だ。(笑)
まず、教室から私のペンケースを持ってくる。通訳の時からのクセで、インクを切らしてはいけないので、ペンだけは売るほど持っている。(笑)それをみんなに配りながら、
「さあ、みんな、これが最後のチャンスだと思うの。もし本当に現状を変えたいんだったら、自分たちもできるだけのことをして、私たちの気持ちを学部長に示そうよ。それから、これは先生には見せられないから、教室に持ち帰らず、ここで書いてね。」
と、釘をさす。自分もさっさと書く。そして、書くことがなかなか決まらない人とは、少し話しながら、何が問題なのかを自分の言葉で話してもらったりしてみた。そうしたら、やっと自分の問題として受け止めてくれて、みんながしっかりと自分の思いを書いてくれた。
翌々日、やっと13人の用紙が揃い、今回は、リーダーD、サイドキック(笑)の私、そしていつも運転してくれるSで学部長の事務所まで行った。秘書によれば、学部長は2分なら時間があるとのことだった。Dが、「別に忙しいなら直接渡さなくても預けるだけでいいですよ。」といったにもかかわらず、彼は会ってくれるらしく、手渡しできることになった。
学部長の部屋に通され、用紙を渡すと、「いやあ、本当にいいタイミングで持ってきてくれた。2日後に先生の確定のための会議があるから、ちょうど間に合うよ。」という。(がんばって取りまとめた甲斐があったね、D!)
そして、
学部長「この前会った時から何か変化はあったかね?」
D「先生たちは、あの後、授業を改善したり、またモジュールの到達目標を共有してくれるようになり、よくなったんですが、ひとりの先生だけは、最後までそれもしてくれませんでした。」
学部長 「君達にちょっとだけ希望を与えてあげられるニュースがあるんだが、知りたいかね?」
ぜひに、というと、
学部長 「実は、7月からの先生たちの登板リストが手元に来たんだが、それによれば、もう君たちのクラスでは例の先生と出会うチャンスはなくなる見込みだよ。これは、君たちに取っては、いい知らせだろうか?」とニンマリ。
私たちも、本当に喜びを隠せず、
D「本当ですか?ありがとうございます。」S 「ありがとうございます!本当に嬉しいです。」とお礼を言った。
学部長、これを直接伝えるために、2分でも会ってくれるって言ったんだね。
コワモテで、なかなか信用ならないと最後まで疑ってごめんなさい(笑)
形式にこだわって、ちょっと話し方が硬いところはあるけど、実はいい人なんだ、この学部長さんは!
最後に、硬い握手をして、私たちはお別れを言った。
帰りの車の中では、私たちは顔が緩みっぱなしだった。
自分たちが動けば、現状は改善できる!思い通りにならないことも多い海外生活で、こんなに爽快な気分になったのは本当に久しぶりだった。でも、元はといえば、Dが勇気を持って動いてくれたからだ。彼が、クラスの一人ひとりから話を聞きだし、みんなに自分の思いを伝えるところから、全てが始まった。それまで、私は授業が終わるたびに、帰りの道で同じバスに乗るDに愚痴をこぼし続けていた。何かを変える力が自分たちにあるなんて思いもせずに。Dが動かなかったら、少なくとも後3ヶ月は、あの不毛の3時間を毎日過ごさなければならなかったはずだ。
そして、これからだって、もし先生に対してもっとこんな風にして欲しい、という希望があれば、直接交渉をして改善をすることだってできるんだ。それがわかったことが、今回の最大の収穫かもしれない。私たちは、ただ修了証をもらうためだけに1年半じっと我慢して待っている必要はないんだわ。この1年半をもっと意味のある、素敵な1年半にできるのは、自分たち自身なんだ。
いつも読ませていただいています。
その先生、良くないですね。
たぶん、Tenureで雇われているのでしょうか(苦笑)
私のところの先生はおそらく契約更新制だと思います。
(それが伺い知れるようなことを言っているのを聞いたことがあります)
そして、みんなとても熱心です。
人によって話のうまさに差がありますが、それでもみんなきちんと授業をしてくれます。
ちなみに、私のコースで今まで一番高かった合格ラインは確か85%でした。
でもその代わり、直前の授業は試験対策セッションになるし、「ここは試験に出ますか?」と尋ねたら大抵答えてくれます(そして、今までの経験からすると試験の内容は授業内容のすべてを網羅せず、もっと簡単です)。なので、きちんと出席してわからないことを放置しなければ問題ありません。今まで見たところ追試験になる人たちは1.出席率が低い2.英語力が足りない、もしくは授業に集中していない、そういう場合だけのようです。
今後は熱心な先生たちが割り当てられるといいですね。
CGさんへ
いつも貴重なコメントありがとうございます。先生がきちんと教えてくれる!恵まれていますね(苦笑) ブログ記事の通り、今の先生達は教え方を改善してくれたし、今は身になることを教えてもらっているので、本当にありがたいです。たまたま今、フランス語のモジュールなので、ちょっと難しいですが、技術的な難しさではないので、気持ちはリラックスしています。もうすぐネットワークとサーバーについてのモジュールが始まるので、それまでにもう少しPCの操作性を上げておかないと、私はみんなに遅れを取りそうです。でも、今ちょうど女性に厳しい、女性の先生に当たっているので、彼女に認めてもらえるようなレベルになりたいと密かに闘志を燃やしています(笑)彼女、めちゃめちゃできるタイプで、できない女、やたらにクラスメイトの助けを借りる女が許せないみたいなのです。女性は女性に厳しいです(笑)